HOME 健康英知研究所 (旧称  健康英知研究所)代表 斉藤英治

●日本人の無宗教は世界の新しい文化のはじまり〜新たな決意、新たな創造、新たな文化、新たな消費、経済〜日本の友人、米国オバマ新政権を助けよう

★1.はじめに〜無宗教は新しい文化のはじまり

1月21日深夜、私はオバマ大統領就任式を実況中継で見ていた。新たな大統領出現でいまなお世界の超大国アメリカが新しいリーダーによってどう変るか、世界はどう変るか、米国を誤りなく導くことができるようにと、祈るような気持ちで就任演説を聞いた。

偶然にも、翌日の1月22日は、私事で恐縮だが、私の69歳の誕生日であったが、自分の誕生日を今回ほど意識したことはない。なぜかといえば、世界、日本が激変している中で、今回ほど、自分として果たさなければならない役割と使命と言うものをひしひしと実感したからである。

どのような使命かと言えば、このメルマガを読んで下さっている読者の皆さんと共に、この世の中で、どのように良い方向に変化していくのに貢献していくことができるかを研究し、分かち合っていくか。読者と共に考え、「自分、隣人、国、世界、地球を守るメンター」に読者と共になっていこう、そのために地に着いた研究、読書、実践をやっていこうとこれほど感じたことはないからである。

妻からは、60歳代の最後の歳を大切に過ごしてくださいというメッセージを貰ったが、世界が激変する、この一年には大きな意味があると思う。それは、更に読者と共に更に成熟し、進化するであろう、来年からの、私にとって70歳代への突入の準備でもある。

このように論文の中で自分のプライベートな心境を述べるのも、読者の皆様からの暖かい投票やメッセージを頂き、より自由で親密なネットワーク、身近な感覚をもって、世界の共通している意識の人々と共に、未知の新しい文化に突入していこうとしている。

つまり、グローバルブレイン(地球頭脳)の中で、読者と共に、縦横に神経網を伸ばした脳細胞の一つとなり、(脳機能の中でも重要な情報伝達を司るグリア脳細胞:メンター細胞と私が命名?)のようになっていくことを思うからである。

未知の世界というのは、まだ世界のほとんどの人が入っていない世界でもある。と言うよりも、この動きは、地味でつつましやかではあるが、意外と世界で静かに浸透してきていると言う。それはまず自分の心の内面から充実し、やがてそれは緩やかな自由なネットワークを組みながら、隣人、国に及び世界に及んでいく平和の創造の可能性があるからだ。

★2.日本人の7割が無宗教になった大いなる意味

先週の論文で日本人の無宗教70%について書いたところ多くのかたがたから賛成投票と暖かいメッセージを頂いた。日本人が何故いま、無宗教になっているかということについて、大きな意味と価値ある意義があると思う。これからの自分、隣人、国、世界のために。
先報のように、宗教学の第一人者、島田浩巳先生もそれを認めて応援してくれていることは大いなる励ましとなるが、島田先生も無宗教の意味と価値の研究はいま始まったばかりだと述べている。つまり、大げさに言えば、前人未到の価値ある分野なのだ。
その意味と価値について、考察してみよう。

そのヒントの一つとして、評論家の日下公人氏は、著書「2009年の日本はこうなる」(WAC出版)の中で次のように述べている。

日本の文化・文明レベルに達している国はほとんどない

・・・日本はさまざまな思想・哲学を消化および昇華してきた歴史がある。奈良時代から、中国とインドの思想や哲学を全部勉強して、消化して、それらを日本人の心でまとめた。それが全国に浸透している。

そして明治以降も西洋の思想、文化、そしてマルクス主義までをも吸収してきた。日本人は外来思想や学術、宗教をどんどん勉強してその本質をつかみ、すべてを消化し終わって、世界の思想、哲学は、日本ではただの常識となっている。・・・民度が高いからである。
・・・・
だから、思想や精神も含めて総体としてみれば、日本は欧米よりも上にあるということである。・・・日本人は自信を回復してきた。日本は世界をリードする力があるということを、多くの人たちが感じはじめてきだのである。日本が発言することによって、新しい世界が始まろうとしている。』(同書38頁)

このように紆余曲折があるが、宗教、思想、哲学を日本人が吸収、消化し、それが常識となっている。つまり、常識となっておればもはやそれは宗教でないのだ。すべてを包括的に偏見の無い目で、全体と本質を見ることができるのだ。これが無であり、すべてを無私の心で見れば、そこから素晴らしい底力を発揮する力が生まれてくるのは当然だ。

★3.無宗教で偏見無く、全体と本質が見えてくるとどうなるのか。その動きはアメリカにも広がっている

うれしいことには、日本だけでなく、アメリカでも、価値観や信条の調査で、このような大きなうねりがあると先述のアーヴィン・ラズロ教授は述べている。
(ラズロの最新著書「グローバルブレイン、未来への鍵、地球崩壊を止めるためにより良い世界に向かう世界頭脳のクォンタムシフト」、2008年版、バベルプレス社)

同書121頁によれば、アメリカのある財団が、様々な背景を持った人々に共通する価値観や信条を調査した結果、次の8タイプに分類できることが明らかになったという。(2000年度、アメリカの縮図になるように選ばれた1600人の価値観と信条の調査)

 14.4% 物質的な世界を重視
 14.2% 社会的な問題に無関心
 12.1% 伝統的価値(キリスト教会等の宗教信者)
 10.0% 慎重、保守  

     以上が保守的な人々で、全体の中の51.9%(約半分、50%)を占める。
     残りの半分は下記のような、より創造的である程度の変化を求める人々だ。

 11.9% 自己実現を通して他者との接点を探る
  9.4% 逆境にたじろがず切り抜けることをモットー
 11.6% 地域社会を変えようと努力中
 16.4% 新しい全一性のある生活を追求中

これらのより創造的である程度の変化を求める50%の人の中でも、ラズロが注目しているのが、最後の二つのタイプの人々、計28%が、「地域社会の変化を求め、全一性ある生活を目指して努力している人々」であり、この28%のグループこそ、アメリカ社会をホリスティック(全一的)文明へと変化させることのできる価値観、信条、ヴィジョンを体現している人々だという。このグループの人々がますます増加していると言う。

私の分析では、米国のこの28%の先進的グループと、日本の無宗教の人々70%とがかなり共通している部分があるのではないかと思っている。両者とも、宗教やイデオロギーを常識と考えて、超越し、解放され、全体や本質を見て変化に参画しようと望んでいるからである。特に、このメルマガの読者を含むメンターを目指す人々は、それぞれ自分の立場で創造的に変えていこうと思っている人々だから、米国のこの先進的な28%に入るものと思われる。また日本国民の70%の人がこの可能性があるということだ。

なお、米国では、上記の保守的なグループ50%の中に分類されているタイプの内
「14.4% 物質的な世界を重視」のグループはいまなお自分たちは主流と考えてきたが、すでに現在の金融危機によって、そのヴィジョンは破綻に直面している。
また、「12.1% 伝統的価値(キリスト教会等の宗教信者)」は、メガチャーチ(大教会)やラジオ番組などの拡大により、自分たちは主流になりつつある考えているようだが、米国民全体から見れば、古い考えのタイプに分類され、意外と比率は少ない。

★4.古い物質文明(ロゴス文明)から、新しい全一文明(ホロス文明)への転換期

先述のアーヴィン・ラズロ教授によれば、現代主流の文明の根底にある近視眼的な物質的理性は、光よりむしろ熱を生み出し、否定的な社会的、経済的、生態的な結果をもたらしている。これをロゴスの文明というがこのままこれを続ければ、地球世界は崩壊していくと警告している。これをホロス(全体)の文明に移行すべき時であると述べている。
ホロス(全体と本質を見る)文明とは、全体的なこと、本質を考える文明である。
これは、前述のように、宗教やイデオロギーから解放された米国の28%のグループや共通意識を持つ日本の無宗教70%のグループによって達成されていくだろう。

具体的に言えば、新しい全一文明では、次のようにライフスタイルが変化していくと言う。
このようなことは、多くの日本人は、特に、このメルマガの読者にとって、常識であり、すでに実行中なのだ。また、足りないと思うところを少しずつでも変化させれば、新しい本質がさらに見えてくるはずだ。

【新しい文化のライフスタイルの変化】(同著118頁)

・競争から和解と協調への変化

・物欲と欠乏から、充足と思いやりへの変化

・外的な権威に頼った安定から、内的なものを根拠とした安定感への変化(「権威」という外的な源への依存から、「知恵」という自己の内面の源への依存への移行)

・機械的システムから生きたシステムへの変化(機械的システムをモデルとした世界観から、生命の領域で情報や知恵を与える原理に根付いた考え方や行動への移行)

・分断から全一性への変化〜すなわち、生命と世界のあらゆる側面に見られる全一性と内部結合性に対する新たな認識が生じており、この「分断から全一性への変化」こそ最も重要だと思われる。』

★5.新しい文明の中で有望な経済領域・消費市場

そして、この新しい文明への流れの中で、経済領域ではつぎのような割合が非常に増加していると言う。これらの市場は、意識の高い米国の28%グループや日本の70%グループがもっとも得意としている分野ではないだろうか。

例えば、下記の中の生態系の健全性を配慮したエコカーの開発によって、トヨタ自動車は世界一の自動車メーカーになったように、自分の会社や所属部門の方向を少しずつでもこの将来有望部門にシフトしていくことなら、意識の高い人なら誰でも出来る。自分の所属する会社や部門が今後、繁栄するためのヒントとなるはずである。直接該当項目でなくとも、なにか応用できる部分を考えてみよう。

意識の高い消費者の急激増加している五つの経済領域(同著120頁)

・持続可能な経済。これには、生態系の健全性に配慮した建築、再生可能エネルギー関連技術、社会的責任ある投資が含まれる。

・健全な生活。市場のなかでは、有機農法による食品や天然の食品、栄養補助食品、パーソナルケア製品への需要として現れている。

・代替医療。ウェルネスセンター(質の高い保健所)、補助的あるいは代替の医療サービスやヘルスケアへの需要の高まりに顕著に見られる。

・自己啓発。身体・頭脳・精神の全一体にとって好ましいセミナー、研修、集団体験などの需要が急激に高まっている。

・環境に優しい生活様式。環境に優しい方法で生産された製品、リサイクル製品、リサイクル可能な製品、あるいは、エコツーリズム(訳注:日本の環境省が開催した「エコツーリズム推進会議」によれば、「自然環境や歴史文化を対象とし、それらを体験し、学ぶとともに、対象となる地域の自然環境や歴史文化の保全に責任を持つ観光のありかた」)などへの需要として現れている。』

★6.まとめ、日本人よ、自信と誇りを持て、いま困っているアメリカを助けてあげて、世界を良い方向に変えていこう

以上のように日本人の7割が宗教から解放され、磨かれた意識でホロンの世界を築いていく可能性を持っているのである。いまオバマ政権は、グリーン・ニューディール政策を行おうと宣言している。グリーンとは言うまでも無く、上記有望経済領域、エコロジーの一つだ。また日本の得意とする分野でもある。

クリントン大統領時代にも、長所短所はあったにしても、IT政策を掲げて、見事に成功し、いま、我々は、ウェブ・ITの恩恵を受けているではないか。いま困難の中にあるとはいえ、米国の底力も日本の底力と同様に大きいと見る。いま世界の経済危機の中にあるとき、「困った時の友人は本当の友人」とあるように、困難にある世界のリーダー米国でのオバマ新政権がこの困難に立ち向かおうをしている時に、日本人は、優しさと賢明さを以って、誇りと自信を持って、日本人の長所を生かして、彼らを賢明に助けて上げ、世界の進化に寄与しようではないか。それこそ国際メンター精神である。

追伸:蛇足ながら、某野党の鳩ぽっぽ幹事長の発言「米国と日本は対等のパートナーであるべき」などと大上段に構えないほうが良い。相手が困っている時に言う言葉ではない。日本人らしく謙虚に賢明に行こう。

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